鮎釣り師ガバチャのひとり言

釣りあげた鮎で仲間と酒を飲む   これ人生のユートピア!

2010年10月

 親が子供に追い越されるというのは自明の理であるが。

 ボクの場合少々早かった思い出がある。

 長男が小学3年か4年ぐらいの頃。

 ボクはその頃、自治会の回覧紙に4コマ漫画を載せてもらっていた。

 その日もせっせと4コマ漫画を描いていると、長男が横に来て「わぁお父さん4コマかいてんの。ボクもかく」と言って描き始めた。

 締め切りが迫ってたボクは、じゃますんなとばかりせっせと自分の4コマを描き続けた。

 やっとできたと思ったら長男もできたという。

 どら、見せてみろ、と言って見せてもらったのがこれ。

 正直焦りましたえっ

 自分のよりおもしろい!!

 子供の発想あなどりがたし。

 で、原稿を取りに来られた方にみせたら、長男の方がおもしろいので今回はこれを載せさせていただきます、だと叫び

 くやし~い汗

 てなことで、ボクの作品は次回まわしにされたのです得意げ




    長男の作品ダウン
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   ボクの作品ダウン
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 自宅に3メートルほどに伸びた白カシの木がある。
 家を買ったとき、冬も葉っぱが散らない常緑種が欲しいと家内と二人で選んだ思い出の木だ。
 ボクがクワを持ち、家内が苗木に手を添えて花壇に植えたことを昨日のように覚えている。
 それは、二人して人生を築いていく証のようにも思えた。
 
 の、だが。

 鮎釣りが終わるこの時期になるとこの白カシが原因で毎年大げんかをしている。
 秋にかけて覆い茂った白カシに毛虫が大量発生してえらいことになるのだ。

「今日こそちゃんと白カシの葉っぱ刈り切ってよね」
「この土日で鮎釣り終わりにするから、来週でどうや」
 と引き延ばし引き延ばしして、ついには鍋釜も飛び交うほどの戦闘モードに突入する。

「おっさん鮎釣りしすぎ。白カシの葉ぼーぼーやんか。ちったぁ家のことしいや」むかっ
「あんな木いらんのや、いっそノコギリで切り倒したるわ」むかっ

「そんなんしたらあんたの鮎釣り道具どぶ川に沈めたるから」爆弾
「なっ、おぉ、や、やれるんならやってみい。そんなことしたら寝てる間にあんたの鼻の穴に犬のうんこ詰め込んどいたるわ」爆弾
 と、他人が聞いたらびっくりするようなお下品な罵詈雑言合戦が繰り広げられる。

 いよいよ観念して、白カシのせん定に取りかかる時にはまだ十二分にケンカの余韻を引きずっている。

 
 で、今回この白カシが。

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 このようになった。
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 できた、と言って家内に見せたら「あっ」と言って二の句がなかった目
 ちょっとやりすぎたかな、とも思ったのだが言葉が見つからない。

 家内が両手で切り散らかした枝葉を拾い集める。
 ボクも一緒になって集めた。

 全て片付け終えて、家内は再びポソポソになった白カシを見上げた。
「ちょっと白カシがかわいそうでないかい」
 家内はポツリと言って家の中に引っ込んだ。

 ボクは水道のホースを引っ張ってきて白カシに水やりをした。
 いつもより丁寧に多めに水やりをした。
 家の中に入ったらちょうどお昼だった。

「あんたもそろそろ大人にならんとね」と、家内にカレーを出された。
 ボクはこっくり頷いただけで、カレーを頬張った。
 家内のカレーは甘い。

 冬が来る前に・・・・・・毎年白カシに試されているような気がしてならない得意げ






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 職場のコピー室にシュレッダーがある。
 その大型の強力なシュレッダーはぶ厚い書類も一気に引き込みちぎる。

 与えられたとおり忠実に、なんの選別判断もなく鋭利な装置でバリバリワジワジと無惨に書類を引き裂いていく破壊力には一種の恐怖感すら覚える。

 が、一方で二度と復活できない状態への移行が潔く自分の気持ちをもリセットしてくれるような気もして爽快だ。

 忘れたい過去を投影してシュレッダーでバリバリワジワジを続けるうちに、ふと実は自分が全く冷酷無比な人格者であることをたかが機械ではあれ見透かされたのではないのかという不安に陥いる瞬間がある。

 カチャリ
 開くドアに心臓が跳ねた。

「あら、シュレッダーは私がやりますから」
 と女性職員が駆け寄る。
「いいんだよ。取扱注意の書類だから・・・・・・それに私はシュレッダーが好きなんだ」

「えっ」
「ほら、シュレッダーしてると過去が清算されてるみたいじゃないか」

「あ、はい」
「例えば、この今からシュレッダーにかける書類にマジックで過去の仕事の失敗とか書くとなんか全てこれまでの失敗が精算されたみたいに忘れられそうだしさ」

「あ、それなんだかわかります」
「君も忘れたいことがあったらここになにか書いてみなさい」

「あ、ええ、いいんですか」
「さ、潔く書いてみなさい。誰にも言わないから」

「あ、はい」
 その女性職員はマジックを取ると大きくガバチャとなぐり書きをした。

「き、君・・・・・・ビックリマーク
 と、あわてるボクのそばでシュレッダーにそれをつっこみ不敵な笑みを浮かべる彼女。

「あー、すっきりした。で、この前誰と二人で飲みに行ってたのかなー。ひとり言見ましたよ」
「あ、いや、駅でほら、あの前の職場で知っていた、ほら、偶然会って・・・そのぉ・・誰だっけ・・」あせる

 パシッドンッ  アタァーショック!

 あなたは誰かにシュレッダーされたことがありますかえっ





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 その昔。
 
 年老いた剣豪、塚原卜伝(ぼくでん)は山奥に隠棲していた。
 そこへ血気盛んな宮本武蔵が訪れる。

 若き武蔵は訪れるなり卜伝に向かって木刀を振り下ろした。
 パシーンッドンッ

 食事の支度でいろり端に座っていた卜伝は鍋のふたで武蔵の剣を受け止めると「ふふ、まだまだ青いの」と一言。
 武蔵が「先生、弟子にしてください」と土下座すると、ふすまががらりと開いた。

 割烹着を着た女性が現れすまし顔で卜伝の頭をシャモジで小突く。
 いてぇあせる、と卜伝叫び

 あっけにとられる武蔵。
「あんた芋汁炊くのにいつまでかかってんの、またちゃんばらごっこして遊んでたんでしょう、いい加減にしなさい」

 あっけにとられた武蔵は方向を変えてその女性に向かって「で、弟子にしてください」 と頭を畳にこすりつけたという。

 今年の夏。

 若者がボクのすぐ横に竿を構えた。
 力任せに竿を繰る若者。

 対照的に静の構えでゆっくりとおとり鮎を泳がせるガバチャ。
 と、ガバチャの竿がバツンッと微震した。

 同時に、水中糸の赤い目印が上流にぶっ飛ぶ。
 竿がギイギイと折れんばかりにしなる。

 腰を落として踏ん張るガバチャ。
 ハリに掛かった野鮎が水中でもがく。

 満身で竿を持った両手を頭上に掲げると、丸々とした巨鮎が水面を蹴散らして猛スピードで飛んできた。

 素早く腰からタモ網を引き抜きキャッチの体勢。
 ドス~ンッ爆弾
 ものすごい勢いで掛かり鮎がタモ網の底を突いた。

 とっさに駆け寄る若者。
「ガバチャさん、弟子にしてくださいっ」

 と、携帯電話のエクソシストのテーマが鳴るえっ
 家内からの着信音だ叫び

「ああたー、まだ河原ぁメラメラ いったい何時まで釣ってんのむかっ 早よ帰ってきいや。あたし今日腰痛気味なんやから子供らに晩飯つくってあげてよね。そうそう帰りに今朝のチラシにあった安売りのタマゴと豚肉と、それから一人二本までのキッコーマンの醤油買ってきて」
「あはい」ガーン

「あぁそれから、カットフルーツとハーゲンダッツのアイスクリームのイチゴ、とオークワのクリーニング屋によって一昨日出した服とってきて。わかったぁ」
「あはい」ガーン

 ブチッ。
 家内の携帯から漏れる大声にきょとんと耳をすましていた若者。

「ガバチャさん、き、今日はもう納竿です、か」
「聞こえてたらわかるでしょ」むっ

 鮎釣り界の塚原卜伝(ぼくでん)もかみさんにはかなわない走る人あせる




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 昨日の土曜日、日高川に鮎の友釣りに行きました。
 一昨日、和歌山市内で飲んでたらオーイカズ会長から日高川の滝頭で26センチ筆頭に22、3センチが30匹も釣れたとの連絡がありまして、酔いがすっ飛びました。

 彼女には、「今日僕シンデレラやから」と11時半に切り上げタクシーに飛び乗りました。
 で、朝起きたのが8時。

 車をスッ飛ばかしましたが、滝頭についたのは10時半。
 釣り人だらけで入るところがありません。

 やむなく別の場所へ。

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 峠から見下ろすと上田原ががら空きだったので直行しました。
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 時計は12時半を回ってます。
 昼弁当を食べて二日酔いも覚めて調子が上向いたところでチャラ瀬に竿を伸ばしました。
 そーっとおとり鮎を泳がせたらいきなりゴンゴンギューン爆弾です。
 あげてみたらメス鮎のポッチャリさん。
 同じ調子で当たりが続き休む暇がありません。 
 チャラ瀬のヘチで鮎がかみにちょいと泳いだら必ず来ます。

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 掛ってくるのはほとんどが産卵前のメス鮎でした。
 場所は禁漁区の看板のあるちょい下。
 ひょっとしたら禁漁区内でオス鮎を待っていたチャーミーなメス鮎達が遊びに下っていたのかも音譜

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 結局、4時半までで34匹です。
 こんなに掛るとは思ってもいなかったにひひチョキ

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 はるか下手では投網を投げており、もう友釣りも終わりかなと晩秋に包まれ納竿です。
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 帰ったら家の屋根に煙突が二本建ってました目
 な、なんやこれと慌てて家に入ったら、家内のツノでした。

 家内の怒りのツノが伸びすぎて天井を突き破っていたのです叫び
「あ、明日はもう釣りには行かないので」あせる
 と言うと、ツノが引っこんで暖かい煮込みうどんを出してくれました。

 ほっと一息ついて、湯気の立つうどん鉢に手を添えたら冷えた体がジンと温まります。
 そろそろ鮎の友釣りも終わりかな、と家内に聞こえないようにひとり言うをいっておいしいうどんを何度も何度もすすりました。

 さて、来週どうするかな得意げ

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