盛夏、後輩を連れてスナックに行った。
女の子から歌をすすめられ長渕剛の「とんぼ」を歌った。
「すごーい、ラップで歌えるんですね」
と女の子らがはしゃぐ。
ラップって何だろうと思ったが、後輩らもすごいっす、とんぼのラップもいいっすねと言うので、気を良くしたボクは水割りをガンスカ飲んだ。
「ガバチャさんいいんですかシーズン中に」
とママが気遣う。
「今日は特別や。もうどうにもとまらないーとこりゃ。あ、そうそうママ、山本リンダのどうにもとまらない入れてぇ」
ボクの歌とヘソ出し踊りに爆笑の渦が巻く。
ノリノリになったボクは「こんどは、狙らいうちネ」とまたまたリンダの歌をたのんだ。
うだだぁうだだぁうだうだでぇーと腰を折って激しく踊りながらカウンターの前を2往復ぐらいした時だった
グギッと腰にただならぬ激痛が走った。
ぎっくり腰を西洋では「魔女のタッチ」と言うらしい。まさにボクが魔女にタッチされた瞬間だった。
電池切れ~。ボクはボックスにうずくまると2回ウィーンウィーンとうなったきり声も出なくなった。
だ、大丈夫っすかと後輩らが心配する ボクは脂汗を流しながら「お、お前らオレが勘定しとくからゆっくりやっていけや。オレ明日鮎釣りやから早よ帰らなあかんのや」と、タクシーを呼んでもらい帰宅した。
朝、腰の痛みは少しましになっていた。
ボクは湿布薬を貼って釣り友との待ち合わせの有田川白石の瀬に行った。
こんな時に限って、のっけから入れ掛かりだ。それも20センチオーバーの鮎ばかり。ボクの腰は午後から火を噴いたようになった。
晩までがんばって二人とも40匹以上釣った。あがるとき釣り友が満面の笑顔で「今日は最高やったな」と言う。ボクは「そやなぁ」と半泣きで答えた。釣り友が不思議そうな顔でボクを見る。
這々の体で帰ったボクは、直ぐにダウンした。
自力では小便にも立ち上がれなくなって、家内からは「ついに紙おむつデビューか」とあざけられ、ボクは布団をかぶってウダダァう~ダダと悲鳴を上げた
小説「鮎返しの滝」連載中
超燃える鮎友釣り もヨロシク
女の子から歌をすすめられ長渕剛の「とんぼ」を歌った。
「すごーい、ラップで歌えるんですね」
と女の子らがはしゃぐ。
ラップって何だろうと思ったが、後輩らもすごいっす、とんぼのラップもいいっすねと言うので、気を良くしたボクは水割りをガンスカ飲んだ。
「ガバチャさんいいんですかシーズン中に」
とママが気遣う。
「今日は特別や。もうどうにもとまらないーとこりゃ。あ、そうそうママ、山本リンダのどうにもとまらない入れてぇ」
ボクの歌とヘソ出し踊りに爆笑の渦が巻く。
ノリノリになったボクは「こんどは、狙らいうちネ」とまたまたリンダの歌をたのんだ。
うだだぁうだだぁうだうだでぇーと腰を折って激しく踊りながらカウンターの前を2往復ぐらいした時だった
グギッと腰にただならぬ激痛が走った。
ぎっくり腰を西洋では「魔女のタッチ」と言うらしい。まさにボクが魔女にタッチされた瞬間だった。
電池切れ~。ボクはボックスにうずくまると2回ウィーンウィーンとうなったきり声も出なくなった。
だ、大丈夫っすかと後輩らが心配する ボクは脂汗を流しながら「お、お前らオレが勘定しとくからゆっくりやっていけや。オレ明日鮎釣りやから早よ帰らなあかんのや」と、タクシーを呼んでもらい帰宅した。
朝、腰の痛みは少しましになっていた。
ボクは湿布薬を貼って釣り友との待ち合わせの有田川白石の瀬に行った。
こんな時に限って、のっけから入れ掛かりだ。それも20センチオーバーの鮎ばかり。ボクの腰は午後から火を噴いたようになった。
晩までがんばって二人とも40匹以上釣った。あがるとき釣り友が満面の笑顔で「今日は最高やったな」と言う。ボクは「そやなぁ」と半泣きで答えた。釣り友が不思議そうな顔でボクを見る。
這々の体で帰ったボクは、直ぐにダウンした。
自力では小便にも立ち上がれなくなって、家内からは「ついに紙おむつデビューか」とあざけられ、ボクは布団をかぶってウダダァう~ダダと悲鳴を上げた
小説「鮎返しの滝」連載中
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